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コトリンゴ@代官山Loop

9/15(土)、代官山Loopにて、コトリンゴとDE DE MOUSEのツーマン。コトリンゴの最近のライブは毎回たのし過ぎるので、超期待して会場入りしたのだったけれど、やっぱりすばらしいクオリティのライブを見せてくれたのだった。

メンバーは、最近ではもはやおなじみとなった、Ba.村田シゲ、Dr.神谷淳平とのトリオ編成。このバンドスタイルのコトリンゴの主軸となっているのは、やっぱり神谷のドラムなんじゃないかなーと改めておもった。コトリンゴの書くメロディにはちょっと不釣合いなくらい激しいドラムがバンドを一気に活気づけ、楽曲のイメージを一新していくような感じがもうかっこよすぎるのだ。(あと、くわっと目を見開いて、鬼瓦みたいな顔になって叩くところもいい!)このバンドは3人が3人とも音数が多い、っていうのもあるけど、トリオとはおもえないくらいカラフルな印象のする演奏だった。

ほんとに全曲よかったのだけど、”恋とマシンガン”後半のインプロとか、”Today is yours”のドラムvsピアノな展開はとくに印象的だった。テンポを落としてジャズテイストになった”おいでよ”もよかったな。もうとにかく、このメンバーでのフルアルバムがたのしみ。

以下、セットリスト。

1. Dance
2. LIFE
3. Prologue
4. メトロポリタン美術館
5. 恋とマシンガン (Young, Alive in Love)
6. みっつの涙
7. Today is yours
8. おいでよ
9. Ghost Dance


青葉市子@原宿Vacant

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きょうも、3月に見たライブの話。

 *

3/18、しっとりとした小雨の降る日曜日に、原宿のVacantにて青葉市子の独奏会。Vacantはログハウスのロフトみたいな雰囲気の会場で、木のぬくもりと薄暗がりのなかのオレンジ色の光がやさしい、おしゃれ感のあるちょっと素敵な場所だった。ただ、会場はまったく平坦なフロアだったので、ざぶとんつきの長椅子にに腰掛けると、前の人の頭でステージが致命的に見えにくくなってしまう、というのがちょっとつらいところ。あと、クッションじゃなくてあくまでもざぶとんなので、長いあいだ座っていると尻が痛くなってくる。うしろの方には椅子やソファもあったから、そっちに座ったほうが快適だったのかもしれない。

背中まであるたっぷりした黒髪に白のワンピース、ふわふわゆったりとした動作の青葉市子は、会場の薄暗さと相まって、ちょっと巫女みたいな幽玄な雰囲気を漂わせた女の子だった。とはいえ、ギターを爪弾く右手の動きは非常に安定していて、ときに鋭角的ですらある。歌われる曲も、いっけん眠たげで、雰囲気ものっぽいところがあるようにおもえるものの、じつはかなり複雑な構成の曲が多いし、随所に意外なリズム変化や転調が織り交ぜられていて、何度もはっとさせられる。穏やかななかにも常に緊張感があり、まろやかさのなかにも刺がある。ただ、その緊張感や刺といったものは、聴き手に緊張を強いるために、あるいは曲を盛り上げるために、いかにも狙いすました、という感じがまるでせず、ごく自然に発生して、無理なく音楽の全体に融け合っているようにおもえて。青葉はギターも歌もとても上手いのだけど、そこが何より素晴らしいなーとおもった。

“日時計”、”機械仕掛乃宇宙”、”IMPERIAL SMOKE TOWN”といったヘヴィでひりひりとした曲の合間に歌われた、”三匹のくま”や”おもいでカフェ”の軽やかさにはぐっときたし、あそびでラルクの”HONEY”をボサノバ風味にカバー、なんておちゃめなところもよかった。そうして、ラストの”ひかりのふるさと”、”奇跡はいつでも”では、白くてまろやかで暖かい、ふんわりとした繭に包まれたような心地にさせられてしまって。この人の音楽をこれから何度も聴きに行きたい、とおもわされてしまったライブだった。

以下、セットリスト。

不和リン

腸髪のサーカス

レースの向こう

日時計

三匹のくま

繙く風

(休憩)

おもいでカフェ

HALFWAY

HONEY

機械仕掛乃宇宙

IMPERIAL SMOKE TOWN

重たい睫毛

ひかりのふるさと

(アンコール)

奇跡はいつでも

うたびこ


コトリンゴ@Duo Music Exchange

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Evernoteを整理していると、ブログを更新していなかった頃に見たライブの感想メモがいくつも出てきた。これから何日かかけて、それらの体裁をてきとうに整えたものをアップしておくことにする。

 *

3/17、渋谷のduoでコトリンゴ。去年、フジロックの木道亭で見たときにすっかり気に入ってしまったので、同じバンドスタイルでのライブなら単独もぜひ!とおもって行ったのだったけど、予想通りのとてもいいライブを見せてくれた。コトリンゴがピアノボーカル、□□□の村田シゲがベース、赤い靴の神谷洵平がドラム、っていう3人編成。3人それぞれが独特な雰囲気の持ち主で、かっこいい。

“恋とマシンガン”のカバーから始まったライブだけど、やっぱりレコ発なので、曲は新譜『La mémoire de mon bandwagon』からのものが中心。あとは3rdの曲も多かったかな。新曲は、コトリンゴデビュー当時の、ピアノ弾き語り+打ち込みっていう、音のすかすかした宅録ポップな感じからだいぶ離れた、しっかりと力強いバンドサウンドになっていて、とてもライブ映えするものばかり。展開も結構複雑で派手なところが多い。ピアノ、ベース、ドラムって編成で、演奏がテクニカル寄りだったこともあって、クラムボンっぽい感じもした。

“To Stanford”と”Hallelujah”、アンコールの”花火”のみがピアノ弾き語りで、その他はすべてバンドでの演奏。神谷の手数の多いカラフルなドラムと、村田のたのしそうなステージアクションが印象的だった。そしてもちろん、にこにこしながらジャジーで複雑なピアノを弾きまくるコトリンゴがベリークール。バンドサウンドでぐいぐい攻めてくる感じの、”おいでよ”、”Ghost Dance”がとくにかっこよかった。

以下、セットリスト。

恋とマシンガン

Life

Prologue

Today is Yours

未発表曲

みっつの涙

To Stanford

Hallelujah

シカゴ

未発表曲

ちいさなあなたへ~Someday~

ゆらゆら

デイジー

おいでよ

Ghost Dance

(アンコール)

花火

Snowman

La mémoire de mon bandwagon


湯川潮音@タワーレコード渋谷店

クレッシェンド

新作『クレッシェンド』の購入者特典に当たって、クリスマスイブイブに湯川潮音のミニライブを見ることができた。場所は渋谷タワーB1のごくごく小さな箱だし、『クレッシェンド』は、いままでの彼女のアルバムのなかでもとくに好きな一枚だし、ってわけで、心に染みるライブになることは見る前から確定していたわけだけど、やっぱりとてもよかった。

サポートはふたりだけで、アンサンブルはごくシンプル。編成が簡素なおかげで、ぐっと親密な演奏になっているような感じがした。教会の合唱隊マナーで歌われたクリスマスソングメドレーが美しいかったのはもちろんだけど、いままでのアルバムではなかったような、生々しい(ってほどでもないか)感情を詞にした”どうかあしたは”みたいな曲も、あの澄み切った高音で歌われるともう、うっとりするほど心地よかった。

湯川はMCで、いろんなバリエーションの曲が収められた新作のことを、「とっちらかってるアルバム」だと言っていた。それに、”どうかあしたは”のような詞はいままでなかったけれど、こういうのもやっぱり自分の一部なんだ、とも。あーそれはそうだよな、こんな天上的な歌声の持ち主だけど、自分とほとんど同世代の女の子なんだよなー、なんて改めて気づかされた気がして、やっぱり湯川は素晴らしいな!とおもったのだった。

以下、セットリスト。

電話のむこう

どうかあしたは

ここから見る丘

クリスマスソングメドレー

ルビー


FUJI ROCK FESTIVAL ’11 (7/31)

7/31(日)、目が覚めたのは8:30くらいだっただろうか。体調がばっちり回復していることを確認し(やっぱりちゃんと寝るって大事)、朝食のバイキングもゆっくりしっかり食べて、トイレも済まし、万全の状態で宿を出る。シャトルバスはそこそこ並んだけれど、昼前には会場入りできた。本当は、朝からハンバートハンバートでゆるやかな一日をスタートするつもりだったけれど、まあ仕方がない。ホテルを出たときに降っていた雨は、会場に着く頃には小降りになっていた。きのうと同じく、昼からは少しずつ晴れてくる、そんな気がする。

 *****

とりあえずビールを飲んで、移動開始。トクマルシューゴ、コトリンゴ、British Sea Powerをちらり眺めて、またしても偶然会った友人とごはんを食べたりなんかして。気がつけば雨はすっかり上がって、弱いながらも日の光が落ちてくるように…ってのんびりしていると、気がつけば14:30を回ってしまっていた。高田漣を見に、あわてて木道亭へ。

木漏れ日の差し込む木道亭は、何ていうかもう、完璧なシチュエーションと言っていいくらい、素敵な空間になっていた。ヘブンから遠い地鳴りのように小さく響いてくるベース音と蝉の声を背景に、ギター一本とドラム、ってシンプルなセットでのライブ。高田漣の優しく低い声とギター、伊藤大地の落ち着いたドラム、静かに吹き抜ける風、木々の緑、(ときおり現れるよくわからない虫、)すべてがまろやかに調和した、幸福な時間だった。

 ******

次はTinariwenを見るためにヘブンへ向かう。ヘブンはフジでいちばん好きな会場なので、ヘブンに向かう道のりを歩いているだけでちょっとテンションが上がってきてしまう。おまけにいいライブを見たばかりだから、もうるんるんだと言っていい。るんるん気分のまま、ボードウォークの林を抜けてヘブンに入る。瞬間、ぱあっと空が開け、曇り空を抜けて太陽の光が差し込んでくるなかを無数のシャボン玉がふわふわと飛び交っている、って情景が眼前に展開され、一発で心に焼きつけられた。(ああ、まさに天国の景色じゃんこれ、ってちょっとおもった。)毎年一度は、こういう風景に出会えているような気がしていて、だからこそ、フジロックはたのしい。

で、ティナリウェン。頭をターバンでぐるぐるに包んだ、マリ共和国出身の4人のおっさんが、ギター、ギター、ベース、パーカッションでミニマルな反復のビートを刻み続ける。はっきり言ってかなり地味なんだけど、これがまあ、だんだんと癖になってくる感じがあって、素晴らしかった。音に合わせて身体を揺らしていると、少しずつ覚醒していくようで。鳴ってはいないはずの音が、少しずつ聴こえてくる。近くでがんがんに踊りまくっていた女の子が、「砂漠の音楽って、みんなこんな感じなんですかねー?」って言ってきたけれど、どうなのだろう、よくわからない。でも、少なくともティナリウェンの鳴らす砂漠のブルーズは相当かっこいい、とおもった。

 *******

もうそろそろ夕方。グリーンに戻る。この頃から、ああ、今年ももうすぐフジが終わってしまう…ってなメランコリーに胸がきゅんきゅんし始める。トイレに行ったりごはんを食べたりしながら、のんびりとMOGWAIを聴いた。グリーンにふさわしい、大きなスケールの演奏。モグワイの曲ってぜんぶ、静→動、ってパターンだよね…くらいにおもっていた俺も、涼しくて心地いい風とビール、繊細なピアノの音色と轟音ギターのコントラストにはなかなか満足してしまった。で、そのままグリーンに残って、YMOもちょっとだけ見ていく。グリーンは人人人だし、大型のビジョンに映し出される映像には何やらエフェクトがかけれられているしで、さすがに壮観。パフォーマンスは地味だったけれど、かっこよかった。

 ********

そして、ホワイトに移動。Cakeは正直そんなに期待していなかったのだけど、予想以上にエンターテインメントしていて盛り上がりまくるライブだった。ばかばかしいくらいにド派手なオープニングSEからして歓声が上がりまくりだったし、ペットが鳴り響く度に、ヴィブラスラップが「カーッ!」って決まる度に、コーラスが妙にぴったりはまる度に、もうみんな大喜びで。選曲もよかったし(冒頭から”Frank Sinatra”,”Mustache Man”!)、オーディエンスを左右半分に分けてコーラス対決させてみたり、いやー、ほんとにたのしくて、俺も歓声を上げまくってしまった。ウィルコがなければ、今回これがベストのライブだったかもなー、とおもう。自分の周囲には、Cakeを初めて見る、って人も多かったみたいだけど、「あの帽子のおじさんかわいくてかっこいい!」って声が何度も聞こえてきて、おもわずにやにやしてしまった。ジョン・マクレイはひげもじゃでキャップをかぶったまるまるの体系のおっさんだけど、たしかにかわいくてかっこいいのだ。

そうして、ついにこの日の、というか今年のフジロックのハイライト、Wilco。Cakeが終わった瞬間からステージ前方に向かい、先頭集団の群れのなかにスタンバイしてしまったので、他のステージからやって来ているはずの友人たちとはまったく合流できず。どきどき半分、しかしもうこれで今年も終わっちゃうのか…と寂しい気持ち半分で、開始を待つ。

…予想はしていたことだけど、はじめて見るウィルコのパフォーマンスは、やっぱり最高としか言いようがなかった。MCもほとんどなしで、いい曲をいい演奏で聴かせてくれる、っていう、本当にただそれだけのライブなんだけど、つくづく、まっとうにかっこいいバンドなんだなーとおもわされた。曲は『Yankee~』からのものが多かったけど、いや、まあどれも本当にいい曲ばっかりで。”I Am Trying To Break Your Heart”や”Ashes Of American Flags”にはじんわりさせられ、”Bull Black Nova”,”Via Chicag”ではむちゃくちゃに高揚して、”Jesus, Etc.”はみんなで歌って。曲のブレイク毎に、ネルス・クラインがギターソロを弾く(弾きまくる)度に、大きな歓声を上げて。どっししりした、飾らないグルーヴに身体を揺らして。ジェフの甘い歌声を、目を閉じて、吸い込むようにして聴いて。とにかく、本当に心の底から幸せな気持ちになれたライブだった。こういう感覚って、ずいぶんひさしぶりだったような気がする。

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0:00過ぎ、グリーンで最後のライブを見せるThe Musicを横目に、駐車場に向かう(グリーンに残っている人の数は、ほんとに尋常じゃなかった)。ウィルコにすっかりやられてしまった俺は、幸せボケ状態の脳のまま、夜行バスに乗り込み、苗場を後にしたのだった。

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6:00頃、家に辿り着く。物音に目を覚ました同居人が、部屋のなかから「どうだったー?」と聞いてくる。「いやもう、ほんと、最高に幸せ過ぎた2日間だったわー」と答え、自分の部屋に入る。服を脱いでベッドに潜り込むと、強烈な眠気と、幸せな時間が過ぎ去ったあとの、どうしようもない寂しさがどっと押し寄せてきた。


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