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KAREN@下北沢Club Que

sunday girl in silence

9月22日、下北沢にて、KARENの2ndアルバム『Sunday Girl in Silence』のレコ発ライブ。KARENのことを知ったのは、数年前に他のバンド(たぶんSmoosh)をお目当てに見に行ったときにたまたま対バンで出ていたからで、見るのはこれで3回目になるけど、ワンマンのライブは初めてだった。Queの小さなハコは本当に人でいっぱいになっていて、前から5列目あたりで見れた俺はラッキーだったとおもう。後ろのほうの人はぜんぜんバンドが見えなかったんじゃないだろうか。

このバンドはリズム隊がもうとにかく抜群にうまくて、そのグルーヴにアチコのあったかいハイトーンボーカルが自由に乗っている感じが最高だ、って常々おもっているのだけど、今回もそういうところが素晴らしかった。伸び伸びとしていて、でも緻密で、荒々しい。とくにベースがいい。…というか、いまおもい出してみるに、俺はベースの中俣ばっかり見ていた気がする。クリーンかつヘビーな、あんなベースが弾けるようになりたいよー、とかずっとおもいながら。

ART-SCHOOLの木下と戸高のギターは、まあテクニックで惹きつけるようなタイプではないし、正直他のメンバーがうますぎるせいもあってそんなに目立たないんだけど、どの曲にも独特な浮遊感、きらきら感があるのはやっぱりよかった。とはいえ、アートでやっているようなひりひりした部分をもっと出してもいいのに…とはおもわないでもなかった。あと、木下のコーラスはアチコの歌声にすごく合っているので、コーラス入りの曲をもっと聴いてみたいな、なんてかんがえたり。

始めのうち、音量のバランスがちょっと微妙で気になったけど(ギターが弱すぎる気がした)、全体的に安定感のある、とてもたのしいライブだった。アチコの歌声がぐんぐん伸びていくのが素敵だし、聴いていて気持ちいい音ばっかりなんだよまじで。俺的ハイライトは後半の3曲、”サーチライトガール”→”CAGE”→”Flapper”って流れの辺り。ノイジーでサイケデリックな音の渦が快感中枢を刺激しまくってくるものだから、高揚感が半端ない。とくに変拍子多用・おかず満載のドラムが最高で、うっとりしてしまうくらいだった。

周りの観客は20歳前後くらいの女の子が多かったけど、みんなどうやってKARENのことを知ったのかなー、なんてちょっと気になったりした。バチコかアートか、それともDowny経由か、たまたま何かの対バンで出会ったのか。でもまあ、一度ライブを見たらぜったいまた見たくなるバンドだよな、とはおもう。俺にとっては、いま日本でいちばんかっこいいバンドのひとつ。

Intro

Birds&Train

ENEMY

Library

Take Me

足りない

“Lorraine”

Coma(Sunday)

sound of broken chair

Willow Dance

FIRE SHEEP

SHOCK

Marine

LOVE ME

サーチライトガール

CAGE

Flapper

(アンコール)

SILVER


SUMMER SONIC 09

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書くのがすっかり遅くなってしまって、もう夏も終わりな雰囲気のこの頃だけど、サマソニのこともメモ程度には残しておかなきゃ、っておもったのでいまさらながらも書いておくことにする。行ったのは3日目だけだったけど、それでもうじゅうぶん過ぎるくらいに焼けたし疲れたし、それに幸福感も味わえたのが今年のサマソニだった。

基本的に会社の友達と2人で回っていたのだけど、目当ては夕方以降のソニックステージ、ってことでお互い決まっていたので、それまではゆるく流す感じであちこちをふらふらと見ていた。ちょうど真昼間にマリンステージにMutemathを見に行ったのだけど、その往復の移動だけで身体にTシャツの跡がくっきりと残るくらいには日焼けしたみたいだった。なにしろものすごい快晴っぷりだったのだ。で、エレカシとKeaneを見てく、って友達をスタジアムに残して、ひとりで先にソニックステージへ。今回の移動はほとんどこれだけで、もう後は別のステージにはぜんぜん行かなかった。

Grizzly Bearから、前から3、4列目のポジションを確保して見始める。ポストロックっぽい感じの音で、とにかく暴れたがっている若い子たちを目の前にしながらも、完全に落ち着いて自分たちの世界を展開していってる感じがすきだった。変則的な曲構成に幽玄なムードのメロディで、裏声のコーラスとかハモリが華を添えている、って感じ。

次はVaselines。これはもう、盛り上がりがやばかった。たしかにライブは悪くなかった…というか、まあなかなかかっこよかったし、なにしろ再結成なわけで盛り上がるのはわかるっちゃわかるのだけど、まわりの飛んだり跳ねたりっぷりが尋常じゃなさすぎて、俺はちょっと引いて見てしまっていたような気もする。予想外に体力を消耗してしまった。っていうか、みんな世代違うわりに随分おもい入れあるんだなー、なんておもったり。でもまあよく聴き馴染んだ曲たちが目の前で演奏されるのを見ているのはやっぱりたのしくて、それなりに満足だった。

友達と合流して、Teenage Fanclub。このバンドの曲たちは、本当に自分の記憶と密接に繋がっているものが多くて、バンドとして最近は停滞してるとか昔の切れ味がなくなったとか言われていてもやっぱり俺には最高のバンドってことで間違いないや、とおもった。新曲も3曲演っていて、なかなかよかったし。とはいえ、まあなんだかんだで昔の曲が盛り上がっちゃうのは仕方ないところなわけで、”Sparky’s Dream”とか、”About You”、”Everything Flows”辺りがいちばんたのしかった、ってことはどうしたって否定できない。Vaselinesで体力を使い果たしていたからちょっと下がって見ていたのだけど、もう一緒に歌いまくった。ラストは”The Concept”。いままでいったい何回聴いたのかわからないけど、俺の歴代のいろんな音楽プレーヤーが再生してきた曲たちのなかでも、再生回数トップ10には入ってくる曲のはずで、そういう曲のイントロをライブ会場で聴くときの幸福感っていうのはなかなか言葉では表現できないなー、といま書いていておもう。

そしてSonic Youth。気がつけばまたしても最前列に限りなく近いところにいて、ふつうに貧血で倒れるか圧死するかどっちかじゃんねこんなの、って状況で見ていたのだけど、超かっこいい新曲の乱れ撃ちにはすっかりやられてしまった。サーストンもキムもリーもかっこいいのだけど、俺はドラムのスティーヴ・シェリーばかり見ていた気がする。正直いままでSonic Youthのドラムってあんまりすきじゃないんだよなー、なんかもっさりしてるっていうか落ち着き過ぎな感じでさ…なんておもっていたのだけど、俺はいったい何を聴いてたんだ!?っておもうくらいダイナミックで全体をぐいぐい引っ張っていくドラミングで驚かされた。”Death Valley’69″をやってくれたのはサービスっぽかったけど、『The Eternal』からの新曲たちが本当にどれもかっこよかった。盛り上がる分だけ圧死しそうになるわけだけど、まあしょうがないよね、っておもえるくらいによかった。

で、最後を飾るのがThe Flaming Lips。俺はTFCとリップスを見るために今年のサマソニに行ったわけで、まあ盛り上がらないわけにはいかない。というか、あの超ど派手なセットに最高の曲があって、たのしくならないでいる方が難しいくらいなのだ。ライブが終わったあとに友達が、こんなの見せられて嫌いでいるなんて不可能だわー、って言っていたけど、まさにそんな感じ。ウェインが巨大で透明な風船に入って客席を転げ回り、次いで白と黄色とオレンジの風船がいくつもいくつも打ち上げられる。そのなかで流れ出すのは”Race for the Prise”の最強にかっこいいイントロで、あー、もうこの狂気一歩手前の幸福感に包まれて溶けてしまいたい、って何度もおもった。大声で歌い、ジャンプし、次々に落下してくる風船をパンチしては宙に上げる。そうしている時間は本当に夢のようで、こんなにたのしくっていいの?っておもえてくるくらいなのだけど、回りを見渡せばみんなが同じように幸福のハイテンションに高ぶっていて、おまけに信じがたいくらいの笑顔でいて、すげーな、リップスはこんなにも人を幸せな気持ちにできるのか、こんなにも生のエナジーをがんがんに撒き散らすことができるのか、っておもったらなんだかちょっと泣きそうにすらなった。素晴らしく輝かしい高揚感と、どうしようもないインチキ感がないまぜになったステージは、本当にいろんな意味で突き抜けていて、こんなの何回見たって忘れられないよとおもった。”Yeah Yeah Yeah Song”でヤーヤーヤーヤーヤーヤーヤーヤーと歌い、”Fight Test”や”Yoshimi Battles the Pink Robots Pt.1″の静かなバージョンにやさしい気持ちになる。最後の”Do You Realise??”では圧倒的な肯定のエナジーに全身が包み込まれるようだったし、生きててよかった…とわりと本気でおもった。

帰りに駅近くのサイゼリヤで食事をしつつ、友達と一日の感想をすき勝手に語り合う。彼のベストアクトはSonic Youth、俺はやっぱりリップスだった。いやー、正直日頃のストレス吹っ飛んだよね!うん、そだね、まあ明日は筋肉痛で何もできないけどねー、なんてだらだらと話したりしつつも、浮かれてふわふわとした気分にもっともっと浸っていたくて、ぐずぐずと店に居座っていた。


”Keep The Cosmic Trigger Happy”/Super Furry Animals


D

ウェスタン・ラインを降りて きみに会いにやって来たよ

飲む時間を稼ぎたくて タクシー拾っちゃったんだ

うーん盛り上がってるな 高揚してこない?

ちゃちな法律の手なんてぼくらには届かないんだ

これがぼくが生き続ける理由

他のみんなが誘惑に逆らえるときだって

きみといっしょにいるために

宇宙のトリガーをハッピーに保っておくつもりだよ

リアルなまんまにね

ヒッポ・クラブのドアマンはぼくの知り合いだからさ

タダでなかに入れて ダブを聴かせてくれたんだ

ぼくたちは上のバーでダブルを飲んで

それから下に行ったんだ なぜってそっちのが断然いいからね

これがぼくがこだわり続ける理由

他のみんなが誘惑に逆らえないときでも

きみといっしょにいるために

宇宙のトリガーをハッピーに保っておくんだ

現実的なところにね

これがぼくがやり続ける理由

他のみんなが誘惑に逆らえないときだって

きみといっしょにいるために

宇宙のトリガーをハッピーに保っておくんだ

キープ・ザ・コズミック・トリガー・ハッピー

それじゃあまた

元気でね


Deerhunter@渋谷o-nest

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ひさびさに行ったライブは、新世代シューゲイザーバンドのDeerhunter。俺は相変わらず風邪をひいていて熱もあったけど、友人と会社からダッシュで渋谷に向かって、なんとか当日券をゲットして見ることができた。

ライブが始まってまず衝撃だったのは、ボーカル/ギターのブラッドフォードの細さ!身長もたぶん190くらいあるんだけど、肩幅の狭さが尋常じゃなくて、なんかもうそのルックスからして圧倒的な存在感、ふしぎな感覚がある。で、おまけにめちゃめちゃフレンドリー。MCでは、満面の笑顔で、ぼくはこの国が大好きになったよ!ここに住みたい!みんなは光だよ!とかなんとかよくわからないことを言ったりしていた。

音の方は全体に予想していたよりもロックでラウドな印象。ボーカルも力強くて、たとえばマイブラみたいなバンドよりはずっと歌が前に出ている感じ。あと、やっぱりシューゲイザー系のバンドってドラムが大事なんだなー、と改めておもったりした。体調不良に加えてフロアがぎう詰めだったこともあって、もうむちゃくちゃに暑くて倒れるんじゃないかとおもうくらいだったけど、とにかくがんがんにサイケデリックなホワイトノイズを浴びまくれたのがよかったなー。

ライブの最後には、ぎゅいんぎゅいんとノイズを放ちまくりながら、観客のおばちゃんをステージに上げてはギターを弾かせてみたり、フロアに降りては10人以上の客と一緒に、はい、ピース!なんつって記念撮影をし始めたりなんかして、いままでちょっと見たことのないタイプのハッピーかつカオスな空間を作り出していたのがこれまた衝撃的だった。そうそう、無邪気であることって戦略的であることよりもずっと力強いんだよなー、なんて、妙なところで実感してしまった気がする。ふしぎで、なんとも印象深いライブだった。


『マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン Loveless』/マイク・マクゴニガル

マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン Loveless (P‐Vine Books)

いわゆるシューゲイザーの名盤として有名な(そして文句なしに最高な!)、my bloody valentineの『Loveless』についての一冊。会社の同期で、マイブラに心酔している友人から貸してもらったんだけど、なかなかおもしろく読めた。

なにしろあのマイブラなので、“伝説”みたいなことにも多くページがさかれているのだけど(あと、バンドに対する著者の過剰なまでのおもい入れにも!)、ケヴィン・シールズ本人のコメントが結構たくさん載っていたのがよかった。

たとえば、とにかく延々と続くことで有名な、”You Made Me Realise”の破壊的なノイズ・パートについての、ケヴィンの話。

「このパートは毎回ライヴのハイライトだった。聴衆があるひとつの状態から別の状態へと変化するのに、どれくらいかかるのかを観察する実験でもあったんだけどね。まず聴衆の何割かがぼくらに向かって指を突きつけるか、目をつぶったまま両手を上げてゆらゆらとさせはじめる。そう、何か具体的なアクションを起こすのさ。だからそういった変化が現れるまで、ずっと演奏しつづけた」

「聴衆全体が変化したことがはっきりとわかるまで…。たとえひとりだけでも指をくるくる回している状態だったり、指で耳をふさぎつづけていたときは、彼らがその状態から変化するまでぼくらは演奏を続けた」/

「ときにはたったひとりをギヴ・アップさせるべく、40分間以上演奏しつづけることもあったよ。そして全員変化したことがわかったとき、ぼくがデビーを見る。それが合図となって、曲の最後のパートへ戻っていくんだ」(p.23,24)

ギヴ・アップさせる、ってのがうける。全く、どこからそんな発想が出てきたんだか!ほんとにクレイジーすぎるよケヴィンー、などとわらって読みつつも、俺も去年のフジロック行きたかったな…と爆音のノイズにおもいを馳せたのだった。

ラヴレス


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