タグ ‘ 豊田道倫

豊田道倫@新宿シアターpoo

7月22日、シアターpooにて豊田道倫のライブ。シアターpooに来るのはたぶん2年ぶりくらいだろうか。会場に向かいながら、甲州街道の沿いの景色のぐちゃっとした感じや、雑居ビルのぱっとしない鉄の階段を上る感じがなんか好きだな、とずいぶんひさしぶりにおもった気がする。でも、シアターpooの狭くて薄暗い会場の静けさや、少し湿った空気は相変わらずで、俺はここで何をやっているんだろう…なんて気分になるのは以前とぜんぜん変わらないようだった。

演ってくれた曲は、もうちょっと記憶が薄れかけているのだけど、”まぼろしちゃん”、”新宿”、”POP LIFE”辺りがよかった。俺は『ギター』ってアルバムが特に好きで、このアルバムに入っている曲を聴くとほとんど反射的にセンチメンタルな気分になってしまうのだけど、”まぼろしちゃん”のかすれたような歌声には、やっぱりぐっときてしまった。あとは、新曲の”おっさんおばはんイリュージョン”って曲が凄かった。曲間の喋りは相変わらずの毒舌――でもあんまりよく聞き取れない――で、会場はいつものようにふしぎな空気に包まれていた。おもしろいことを言うとかじゃないのだけど、どことなく可笑しい、ってふしぎな雰囲気になるのだ。

豊田の歌を聴いていると、いつも自分の生活のことをかんがえさせられてしまう。いままでの生活と、これからの生活。まあ何とかなるだろうという楽観と、なるようにしかならないよな、って諦念。おもい返してみればあの頃は幸せだったのかもなー、なんてノスタルジアや、いまの自分を振り返ってみたときの憂鬱。そんな、音楽そのものとはあまり関係なさそうな自分のいろいろが頭のなかをぐるぐると回り、気がつけばちょっと意識が飛んでいたりもする。音楽を聴いていろいろとかんがえてしまう、ってのは別に珍しくも何ともないことだけれど、豊田道倫のライブは、いつも俺にそれを強制させるのだ。ただ、それはそう悪い感じではない。というか、俺は本当はそういう感覚をこそ求めて彼の歌を聴きに行っているのかもしれない。なんとなく、そんなことをおもった。

ギター


豊田道倫 生誕40年&NEW ALBUM『バイブル』発売記念 大コンサート@O-nest

バイブル

2月7日、渋谷にて。40周年&新作『バイブル』発売記念ってことで、またしても3部構成のライブ。18:30から22:30近くまでおよそ4時間の長丁場だったのだけど、その感想を一言で言うなら、最近のみーくんのライブはなんだか本当にやばいものを見てる感じがする、ってことに尽きる。第一部の弾き語りの地味さも、第二部の昆虫キッズとのロックンロールも、第三部の久下惠生とのひりひりした緊張も、どれもここでしか感じられないようなエナジーと独特の間合いとに溢れていて、ああ、この人の音楽を知ることができてよかったな、といままで何度もおもっているはずのことを、この夜もまたおもったのだった。

昆虫キッズと久下と一緒に演奏された、アンコールの”移動遊園地”では、昨年末のライブのときと同じように泣きたいような気分になった。22歳の頃の豊田が作ったひとつの曲が、20年近く経ったいまでもこんな風に広がりを持ち、悲しくなるような美しさを放っているということをかんがえると、圧倒されるような打ちのめされるような、それでいて、ちょっと手を伸ばせば無限の可能性に触れることだって出来てしまえそうな、ふしぎな気分になるのだ。どういうわけでそんなにぐっときてしまうのかは、自分でもよくわからないのだけど…。

会場で販売されていた『バイブル』と、昆虫キッズのライブ盤CD-R『Around Tokyo vol.1』を買って帰った。『バイブル』は夜眠るときに小さな音で、『Around Tokyo vol.1』は朝通勤するときに大きめの音で、毎日聴いている。


豊田道倫 with 昆虫キッズ@渋谷o-nest

f:id:hayamonogurai:20091230234208j:image:h170

29日。o-nestにて、豊田道倫と昆虫キッズのライブ。年末に豊田のライブを見ると、あー今年ももう終わっちゃうんだなあって実感したり、またちゃんと見れてよかったなー、なんてしみじみおもったりもするのだけど、今回はそんなセンチメンタルな気分を一息で吹き飛ばしてしまうようなラウドでエネルギッシュなライブだったのであって、もう最高にたのしかったとしか言いようがない。全体で3部構成になっていて、1部が昆虫キッズ、2部が豊田道倫ソロ、3部が豊田道倫 with 昆虫キッズという流れ。

昆虫キッズってバンドは、秋に出た豊田道倫 with 昆虫キッズ名義のCDではじめてその存在をしったのだったけど、曲中に詰め込まれたアイデアと演奏のスピード感、問答無用のエナジーに満ち満ちたバンドで、今回のライブですっかりファンになってしまった。どたばたと動き回るキース・ムーン系のドラムにじゃりじゃりしたギターとベースが乗っかって、その上で超エモーショナルかつ超不安定なボーカル(♂)ととびきりキュートなボーカル(♀)がゆらゆらしている。荒っぽくも生き生きとした、見ていて元気になっちゃう演奏って言ったらいいのかな、もうとにかくたのしい。佇まい的にもかっこいいし、曲自体もどういう系って言いがたい、ふしぎな魅力に溢れたものばかりで、やばい、すごいバンドを見ちゃったかも…!とおもった。

そして豊田道倫なのだけど、いまの彼のモードがこんなにアッパーでロックなものだとはしらなかったから、本当にびっくりした。ソロパートではいつも通り、しぶいシンガーソングライター然とした感じでやっていたくせに、3部のバンド編成では見ていて笑っちゃうくらいロックンロール。がんがん叫んで、ギターかき鳴らして。おまけにピック投げまくりだし、帽子もマイクも投げるし、まさかの客席ダイブまで敢行しちゃって、ぜーぜー言っていたけど、こんなみーくんはじめて見たっ!とおもって興奮したし、感動させられた。ロックなおっさんってかっこいい。

1部から3部、アンコールまで全部よかった。こんなに頭の先から尻尾までぜんぶたのしいライブって、そうそうない。バリバリと脳髄に響くギターとベースも、生で見てみるとやっぱり超うまいドラムも、ピッチの怪しいボーカルのシャウトも、チープな感じの照明も、普段のみーくんのライブではかんがえられないくらい揺れるo-nestの床も、おもいおもいのやり方でライブをたのしんでいる観客たちも、ぜんぶひっくるめてこの時間、この空間がすごい好きだな、って見ているあいだに何度もおもっていたし、元気に演奏されたアンコールの”移動遊園地”では泣きそうにもなってしまった。今年最後のライブがこれでよかった。最高だった。

ABCD


豊田道倫@新宿シアターpoo

f:id:hayamonogurai:20090630230919j:image:h170

土曜日。狭くてレトロな新宿シアターpooにて、豊田道倫のライブ。俺はここの狭さ、暗さが結構すきだ。大きなハコよりも、音楽聴きに来たんだなー、って気分が高まるような気がする。この間のレコ発は行き逃してしまったので、今回聴きに行けてよかった。ギター一本で、全部で27曲演ってくれた。前半は静かでセンチメンタルな曲たち、後半はロックンロールな曲たちが中心だった。

“POP LIFE”とか”メリーゴーラウンド”、”ピース・ミュージック”はやっぱりほんとにいいよな、すきな曲だな、とおもったり、”サマー・ソフト”では去年の夏のころをおもい出して泣きたいような気持ちになったり。豊田道倫の歌はいつもいつも心の無防備なところに直接突き刺さってくるので、ライブに行ったあとに、あーたのしかった!って気持ちになることはあんまりないような気がするのだけど、今回もやっぱりいろいろな思い出が蘇ってきては、切ないような、悲しいような、圧倒されるような、いろんな感情や思考がぐるぐると頭のなかで回るような感じがした。でもこういう歌を歌ってくれる、歌い続けてくれている人がいるってことには、なんていうか、すごく勇気をもらえるような気もたしかにしていて、ずうっと歌っていて欲しいなー、ほんとに。と、ぼんやりおもったのだった。


豊田道倫@渋谷o-nest

f:id:hayamonogurai:20060710130604j:image:h170

15日、豊田道倫の新作『POP LIFE』のレコ発。ゲストにあらかじめ決められた恋人たちへと七尾旅人を迎えてのライブだった。

どちらもはじめて見たのだけど、あらかじめ決められた恋人たちへの池永は格好からしてうさんくさい感じ。でも音には哀愁漂うやさしさがあって、妖しげなダブのなかですうっと響き渡るピアニカがじつにクール。今度アルバム聴いてみなきゃ、っておもった。

七尾旅人はなんだかやたらによく喋る人で、ものすごくわらえるとか含蓄があるとかって感じでもないのだけど、なんだかずうっと聞いていたくなるふしぎなおもしろさがあるのだった。存在感が強烈で、詩人っぽい。そしてやたらに声がいい。豊田道倫のカバーで”夢のはなし”をやったり、ルー・リードの”Walk on the Wild Side”を日本語カバーしたり。よかった。あと、彼も格好がへん。なんか、妙にキラキラしたTシャツかなんか着ていた気がする。

豊田道倫バンドはギターとドラムだけの3人編成。新作からの曲をいっぱい組み込んだセットリストで、初めて聴く”POP LIFE”や”五反田にて”にぐっときたり、”このみ先生”とか”カップルシート”はやっぱりたのしくていいよなー、なんてにやにやしたり。豊田道倫の歌はいつも詞が鋭くて、ぐさっとやられるような気分になったりしがちなのだけど、それがポップなメロディに乗ると本当に映えるな、っておもった。

あと、彼の雰囲気って、ちょっとかなり独特で、それが何度見てもおもしろい。ぜんぜん音楽とかやってなさそうなのに、でも絶対に自分のまんなかに音楽がある感じ。なんてことばにしてしまうと、もう違うな、っておもえてきてしまうのだけど、まあなんとなくそういう印象がずっとある。まずは生きること、生活があって、そしてそのなかで歌がつくられてる、みたいなイメージがあるから、そのために歌がふしぎなリアリティを持っているようにおもえるから、なのかな。よくわからない。とにかく、今年も年末に豊田道倫のライブを見れてよかった。


Calendar

2015年10月
« 7月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

Archive