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『マッチポイント』

マッチポイント [DVD]

DVDで。自分のなかでひさびさにウッディ・アレンブームがきているので、見ていなかった最近の作品もチェックしてみることにした。主人公の青年(ジョナサン・リース=マイヤーズ)は、金持ちの令嬢といい仲になり、いわゆる人生の成功をその手に掴みかけるのだが、そんなときに限って、女優志望の妙にセクシーな女子(スカーレット・ヨハンソン)にどうしようもなく惹かれていってしまう。自分では打算的なつもりでいるけれど、感情ってやつはなかなかにコントロールが難しく…っていう、情けなくも妙にリアリティのある男女の姿が描かれている。ラブストーリーでありサスペンスであり、何よりも悲喜劇である、という感じの作品。

プロットは非常によくできている。オープニングのテニスのシーンの意味深さ――マッチ・ポイントでボールがネットに当たり、自分のコートに落ちて、ゲームセット。勝負を左右する重要な局面で決め手になるのは、結局は運でしかない――が物語終盤にまでずっと尾を引いて、なかなかどきどきさせられるのだ。ふたりの女の間で揺れるジョナサン・リース=マイヤーズも、一見魔性の女っぽいわりにじつは純朴でぜんぜん要領もよくないスカーレット・ヨハンソンも、ごくごくふつうな人間なのだけど、加速する欲望と偶然の積み重ねとによって、気がついたときにはぐんぐん破滅へと突き進んでいってしまっている、って展開にも引き込まれる。

とはいえ、いちばんおもしろかったのは、スカーレット・ヨハンソンがやたらとエロく撮られているところ。正直ちょっとやり過ぎだとおもった。セクシーとかエロとかっていうより、ほとんどギャグみたいにおもえてしまって。彼女が初登場するシーン、主人公に挑発的な目つきと挑発的な仕草で挑発的な台詞を吐くところなんか、もうほんとにおかしくって。俺はひとりで爆笑してしまった。


『僕のニューヨークライフ』

僕のニューヨークライフ [DVD]

DVDで。とことんウッディ・アレンらしい、とう感じの作品だった。饒舌でちょっとエキセントリックな登場人物たち、深刻な状況になっても決してシリアスにはなり過ぎない物語のムード、軽やかなユーモア、暖色系の画面。作品全体からにじみ出る、オトナの余裕。この、ちょっと疲れたときにさらっと見れて、ちょっと元気が出る、っていう感じがいいんだよなー。

主人公のコメディ作家(ジェイソン・ビッグス)も、彼とのセックスを拒むガールフレンド(クリスティーナ・リッチ)も、相談相手の先輩コメディ作家(ウッディ・アレン)も、それぞれにちょっとズレていて(というか、神経症気味で)、でもそこが魅力的で、見ていてとてもたのしい。物語の結末はちょっぴりほろ苦いけれど、ま、人生ってそういうもんだよね、ってウッディ・アレンが言っているようで、くよくよしたってしょうがないじゃん、って軽やかな気分になってしまえる。ウェルメイドと言えばそうなのだろうけど、シンプルでユーモラスで、ちょっぴりおしゃれ感もある、とても好きな作品だった。

登場人物はみんなそれぞれに魅力的なのだけれど、ジェイソン・ビッグスの流されやすく、へたれな感じがとくに好きだった。なぜかウッディ・アレンに心酔して、銃とか非常食とかいろいろ買い込んじゃうところとか、たのしかったな。あと、秋のニューヨークの風景がとてもきれいに撮られていたのも印象的だった。


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