SUMMER SONIC 2010

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海浜幕張に着いたのは12:00頃のことで、友人とふたり、カプリチョーザで気持ち悪くなるくらいピザとパスタを詰め込んでからのんびりとメッセに向かった。外はまさにフェス日和、って感じに日差しが降り注ぎまくる完璧な晴天だったけれど、屋外のステージに行く予定のいっさいない自分たちには、あまり関係ないことなのだった。

まずはてきとうにあちこちのステージを見て回る。Two Door Cinema Club、Biffy Clyro、Delphicなど見てみるも、なんだかどれもいまひとつぐっとこない。最近のUKの若手バンドにまったく興味を失ってしまっている自分をあらためて実感する。そうして気がつけばもうそろそろ夕方。ま、この辺からが本番だもんね、って気分を盛り上げて、ソニックステージに向かった。

●Passion Pit

duoで単独を見たときに、まあ悪くはないけど、CD以上のものがあるかって言ったら別にないよな…とおもってしまったのだったけど、今回もまったく同じ印象。曲は悪くないものの、全体的に一本調子で、ちょっと退屈してしまう。でも、周りはすごい盛り上がっていたし、予習ゼロの友人も、かなりたのしかった!って言っていたから、単に俺が飽きてしまっているだけなのかも…。あー、でも、”Sleepyhead”はやっぱりいい曲だったな。

●Richard Ashcroft & the United Nations of Sound

一緒に回っている友達と、今年のサマソニは懐メロ大会だよねーなんて話していたのだけど、我らがカリスマ、リチャード御大はそんな後ろ向きな気持ちを吹き飛ばすようなパフォーマンスを見せつけてくれた。

坊主頭(!)で登場した御大とバンドは、”Are You Ready?”,”Born Again”など新作からの曲を次々にプレイ。予習として聴いていたときは、いやー、またベタなメロディの曲を持ってきたなー、くらいにおもっていたのだけど、いや、なんだかそのどれもがなかなかかっこよく聴こえてくる。安定したリズム隊もいいし、ブルージーなワウギターもいい。で、リチャードの独特なねっとりとしたボーカルもやっぱり素晴らしい。何なんだろうこれは、現役感、現役の勢いがある、ってことなのかな。ヴァ―ヴの”Lucky Man”も途中で演ったけど、他の曲とのあいだに違和感はなかったし。

途中でリアム・ギャラガーに電話してみたり(いったいなぜ…しかも奥さんが出ちゃったし)しつつも、バンドは新作から5,6曲をプレイ。どれも曲としてはまあふつう、って印象なのだけど、演奏はかっこよかった。

そうしてラストは、”Bitter Sweet Synphony”。まあこのイントロは魔法のようなものなので、当然、超盛り上がった。…というか、俺の周りでは涙を流している人すらちらほら。この曲、初期ヴァ―ヴのサイケデリックな曲たちとはだいぶ齟齬がある気がするけど、リチャードの新作とは方向性が似ているので、きっと今後もずっと演ってくれるはず。

個人的には、ヴァ―ヴのアルバムはどろっどろにサイケな1stが最高だとおもっているので、こっちの方向にはあまり興味を持っていなかったのだけど、生リチャードにはすっかりやられてしまった。新作、ちゃんと聴いてみなくちゃなー。

●Smashing Pumpkins

たぶん多くの人たちと同様に、オリジナルメンバーがビリー・コーガンひとりのスマパンなんて…と、あまり期待はしていなかった俺だけど、いや、彼らもまた、予想外に素晴らしいライブを見せてくれたのだった。

おっ!と始めにおもったのは、へヴィにアレンジされた”Ava Adore”のとき。ベースもツインギターもすごくいい。なんていうか、若いバンドが持っているような、強引な勢いがあるのだ。で、特に目が行くのがハチマキをしたドラムの少年!さすがジミー・チェンバレンの代わりをやるだけあって、すごくセンスを感じさせるプレイだった。ブラストビートもいけるし、エイトとかシンプルなところもなんかいちいち上手い。オリジナルメンバーはビリーひとりとはいっても、いまのスマパンはちゃんとこの4人のバンドになってるのかもなーとおもわされた。

セットリストは新旧の曲を縦横に織り交ぜたものだったけれど、どの曲もへヴィで暑苦しいのが素晴らしかった。”Bullet With Butterfly Wings”,”Today”,”Tonight,Tonight”,”1979″などなど、みんなが聴きたい曲はだいたい演ってくれたんじゃないか、ってくらいでもう大満足。で、アンコールに出てきたビリーは、「みんな10年のあいだスマッシング・パンプキンズを信じていてくれてありがとう。最後の曲は、ロックの力についての曲、ロックの力を信じることについての曲だよ」なんて発言。往年のファンはおもわず目頭が熱く…ってところで、あのイントロが!この日のハイライトを選ぶなら、俺はこの瞬間、”Cherub Rock”の始まる瞬間を迷わず選択するけど、こいつはもうとにかく最高だったとしか言いようがない。まさかいまになってスマパンにこんなに興奮するとはおもいもしなかったけど(たぶん高校生のとき以来、ちゃんとアルバム通してなんて聴いてない…)、10代の頃に好きだった音楽って、身体のなかに染みついちゃってるんだなーとつくづくおもったのだった。

●Pavement

深夜ステージ。リチャードもスマパンもよかったけど、いよいよここからが本番だ!って気持ちで見た。どの曲も最高で、もう二度と見れないのかとおもうとひどく悲しい気分にもなったけれど、おっさんになってもペイブメントはやっぱりペイブメントで、よれよれしていてあんまりぱっとしなくて、でもすごくかっこよくて、ロックだった。

自分的ハイライトは、”Stereo”,”Shady Lane”辺り。”Summer Babe”を聴けなかったのだけが心残りだったけど、でも、最高のライブだった。高校生の頃、バンドやるならきっとこういうバンドをやるんだ!ってかんがえていたのをおもい出したりしてしまった。

●Atari Teenage Riot

ペイブメントのまま前線に残っていたのが間違いだったのだけど、ここですべての体力を使い果たしてしまった。ATRのライブって、ほんとに暴動みたいなのな!しんどいーあついーとおもいつつも、客席ダイブしてきたアレックにはしっかりタッチしてしまったり。

●Freebass

そして誰もが待っていたに決まっている、フリーベース!…いや、じっさい客の入りはもう少なくて(だって、ライブが始まったのがAM3:00とかなのだ)、かなりアットホームな雰囲気になっていたとおもう。フッキーはハイポジでメロディーを弾き、マニはしっかり低音をおさえる、って感じの役割分担になっていて、ベース2本とはいえ、とくに真新しかったり実験的だったりということはなく、ふつうに抒情的で渋めなUKロックになっていた。ボーカルは元Havenの人だった。

アンコールでは、フッキーがボーカルを取って、Joy Divisionの”Transmission”,”Love Will Tear Us Apart”をプレイ。こんなの、盛り上がるに決まってるじゃんねー、ずるいなー、なんて一瞬おもってしまったけど、次の瞬間には喜びのあまりがんがんにジャンプしている自分がいた。ま、この2曲が断トツで素晴らしかったのは間違いない。

 ※

深夜ステージを見終わって、ソニックステージ後ろの床にごろり転がって眠って、始発で帰った。どれもすごくいいライブだったけど、俺はもう最近の若いバンドに興味なくなっちゃってるんだな…としみじみおもわされたのが今回のサマソニだった気がする。リチャード、スマパン、ペイブメント、フッキーにマニ、ってほとんどみんな90年代が最盛期だったバンドの人たちだし、自分にしたって、彼らの音楽が本当に大好きで熱心に聴いていたのは高校生の頃なわけだし…。ああ、こうして人はおっさんへと近づいていくのかも…。

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