『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』

エリ・エリ・レマ・サバクタニ 通常版 [DVD]

DVDで。2015年、感染者がどういうわけか自殺してしまうという謎のウイルスが世界中に蔓延していた。”レミング病”と呼ばれるこの致死ウイルスの働きを抑制する方法はただひとつ、あるノイズミュージシャンの奏でる音楽を聴くことだけなのだという…!って、設定だけ見たらまるで中学生のかんがえたSFみたいにラフな映画。

そういうわけで、ストーリー的にはとくに見るべきものもないような感じなのだけど、全編通してギターのエフェクターをいろいろいじったり、自作のおかしな楽器を使ってバリバリのノイズを発しまくるシーンがたくさんあったりして、まあとにかくそれがいちばんの見どころかなとおもった。物語のクライマックス、浅野忠信がだだっ広い草原のまんなかで爆音のギターノイズをまき散らすシーンがあるのだけど、その気持ちよさといったら!

まあ、なんていうか、言葉の代わりに音で語らせる、って作品だとはおもうのだけど、レミング病って設定にしてもノイズにしても、脚本レベルでの詰めが甘過ぎるせいで全体が軽くなってしまっている、そんな印象を受けてしまった。たしかにスタイリッシュだったりそれなりに斬新だったりはするのだけど、でもそこ止まりっていうか。俺は物語を何より重要視して映画を見ているようなところがあるので、こういうタイプの作品についてうまく語る言葉を持っていないってだけなのかもな、とはおもうのだけど…。

あと、作中で中原昌也がノイズミュージシャンを演じているのだけど、彼の「死ね!」って台詞がなぜか妙にキュートだった。いや、おっさんの「死ね!」にキュートっていうのはどうなのよ、と自分でもおもうけれど、とにかくそうおもってしまったのだった。


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