エヴリタイム・ウィ・セイ・グッバイ

日曜日。8時半頃に目が覚めた。最近おかしな夢ばかり見ているせいか、夜のあいだにかく汗の量が尋常じゃないのだけど、きょうも寝巻用のTシャツはぐしょぐしょになっていた。もぞもぞとベッドから這い上がり、シャワーを浴びて嫌な汗を流す。曇ってはいるけど、暑い朝だ。てろてろとしたTシャツと太いジーンズ、って完全に夏の格好に着替える。

ひさびさに朝食を作ろうか、とおもい、牛乳と卵が余っていたのでホットケーキを焼く。バターとはちみつでそれを食しつつ、小さなベランダから外を眺めた。道路の向こう側で、白いシャツにエプロン姿のおばちゃんが家の周りを掃いたり花に水をやったりしている。目が合うかな、とおもったけど合わなかった。

あっ、そうだ、とおもい立ち、お湯を沸かしてコーヒーを淹れる。古いインスタントで大しておいしいわけでもないのだけど、食後のコーヒー+ハイライト=癒し、って俺のなかでは決まっており、そしてこのところ癒しが欲しくて仕方がないのだ。じっとりと暑いけれど、まだ夏ってほどじゃないな、とおもう。空は全面的になんだか白っぽくて、うきうきするような空の色だとは言えない。iPodを繋いだスピーカーからはジョー・ヘンリーの歌が流れていて、彼は世界の親切さを信じることについて、やたらに渋い声で歌っていた。それがこの微妙な曇り具合にしっくりくるようで、なんだかちょっと穏やかな気分になってしまう。ふー、うまいね、ハイライトは…。

 *

6月の1週目は、肉体的にも精神的にも、それはもうほとんどあらゆる意味においてハードさの極みを味わった週だった。泣き面に蜂、とは言うけど、五右衛門風呂に入れられているときにそれが起こったような、おまけに周囲の人々はみんなすぐ横でぬくぬくと温泉につかりながらこっちの傷口に次々と塩を塗りこんでくるような、なんていうか、そんな気持ちの悪い自己憐憫やら被害妄想やらがマックスに高まった期間だった。長引き過ぎの風邪は2週間目に突入し、彼女とは別れ、小学校来の友人は相変わらず自殺するとかしないとかを繰り返し、会社では…ってこれ以上書いているとまた気が滅入ってきそうなのでもう止めにするけれど、とにかくこの週は最悪の極みだった。Deerhunterのライブがほぼ唯一のうるおいだったけど、他にはもうほとんど無感動の無反応、思考停止状態に陥っており、全く情けないな自分は…とはおもいつつも、その実、心の奥底では、なんでこんなことばっかり起こるんだろう…って、うじうじとした気分でばかりいたのだった。

けれど、時間の流れというのは往々にしてどんな問題でもずずずと押し流していってしまうものであって、最悪のピークから10日以上経ったいまでは気持ちは(そこそこ)落ち着いてきているし、まだまだ流れていく気配のない問題たちについても、なんとか自分の力で対処していけそうな気はしてきている。風邪も治った。4月からいままでの間だけで、それはずいぶんといろいろなものを、おそらくは連鎖的に失ったようにおもえるけれど、まあいまは鍛錬の時期だとおもってがんばるしかないんだろうな、とおもう。っていうかまあ、俺はまだまだ器が小さいんだから仕方ない、ってことだ。この寂しく切なくもじつに香ばしい(としか言いようがない!)心境からそう簡単に抜け出せそうにはないけれど、いまはこの状態の自分をそのまま見つめて、じっくり対峙していく他ないな、とおもう。

 *

きょうは一日じゅう家にいて、Javaの勉強をしたり本を読んだり、上に書いたみたいな情けなくしょうもないことをぼんやりかんがえたりしていた。あと、この家の居心地があまりにも悪過ぎるので、ちょっと模様替え的なことをした方がいいかもな、とかおもったり。そうそう、朝から空を覆っていた雲は、夕方になると急に強い雨を降らせてきて、家の目の前を流れる川はその水量を主張するようにどうどうと荒っぽい音を立てることになった。もう梅雨だ。

Kindness of the World

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