鼻詰まりの日

土曜日。風邪をひき、頭痛に加え、鼻をつまらせた俺は、ぐずぐずとベッドに横たわり、寝たり起きたりを繰り返していた。そんなに熱があるわけではないのに、自分の場合、鼻が詰まっていると気合がまるで入らないのです。ほぼ一日中、何をするでもなく過ごし、テレビを見つづける俺。夜、『フラガール』が放映されるとの情報を入手し、じゃあそれまで起きていようとおもう。蒼井優がいいらしい。踊りのシーンがあるなら、そりゃいいだろうね。最近見た『花とアリス』でも踊りのシーンがクライマックスだった。

●フラガール

『フラガール』は予想以上にベタベタな映画だった。なんかネットとかでも皆ほめているから、いろいろとひねりが効いた作品なのかとおもっていたのだけど、そういうのではなく、ごく単純に、ベタの力が満ち満ちていると感じた。俺は、先生とフラガールたちとの別れのシーンでうるうるした。蒼井優というより、松雪泰子の役どころがぐっときました。あとは、やっぱりダンスのちからってつよいなーとかね、おもったり。でもこれ映画館で見たら、やっぱりみんなして泣いたのかなー、なんてかんがえたりもした。こういうタイプの映画には、「観客の感情をコントロールしたい」というつよい欲望、モチベーションがあって、それがこのベタの強度を生みだしている、ということがある程度いえるとおもうのだけど、うーん、そういうのもいいじゃない、といいたくなった。だってさ、泣いちゃうよな、これは。

●のはらうた

映画を見て興奮したためか、今度はなかなか眠れないので、先日古本で買った『のはらうた』を読む。当然音読する。『のはらうた』を読んだのはおそらく15年ぶりくらいかとおもわれるけれど、心身ともに弱っている俺は、読みながら、深夜、ベッドのうえでひとり悶絶した。“てんとうむしまる”の「とべ てんとうむし」や、“かまきりりゅうじ”の「おれはかまきり」なんかを、バイトでわがままな小学生を教える際にのみ用いる、とっておきの声音で、感情をこめまくって詠みあげる。

「おう なつだぜ / おれは げんきだぜ / あまり ちかよるな / おれの こころも かまも / どきどきするほど / ひかってるぜ」

眩しい。ぐずぐずな俺は、どきどきするほどの眩しさにあてられて、溶けてしまいそうになりつつも、一時間ほどかけて『のはらうた』に収録されているすべてのうたを音読しきった。

のはらうた (1)

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    • 2007-10/11 12:30am

    カマキリの歌なつかしいーーーーー
    頭のどっかに記憶があります。カ様ーー

  1. ミ様ではありませぬか!
    「のはらうた」、いまになって読むとやばいよ。この汚れきった心には眩しすぎるーー

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