イット・マスト・ビー・サマー

家を出たのはもう正午を回ったくらいのことで、玄関の扉を開いた途端にむっとくる熱気と、アパートの3階に向けてじりっと照りつける日差しの感じに、うわ、夏来たなー、とおもった。湿気が多くて粘っこい空気は身体じゅうにからまりつくようで、アスファルトの上を何歩か歩いただけでじわりと汗が出てくるのがわかる。とにかく暑い。

大学に着く。グレーのTシャツの脇のところが、丸く濃い色になっていた。キャンパスに植わったするっと背の高い木の緑色が、鮮やか過ぎる空の青に映えて、やけに生き生きしているような気がする。すぐに冷房の効いた図書館に逃げこんで、あー、やっぱ夏来てるわきょう、とおもう。もう7月だもんなー、そういやこないだH(中1♂)もプールの授業がどうのとか言ってたっけ。

夏が来てるなー、とおもう気持ちのなかでは、高く澄みきった空に入道雲的なやつがもくもくしているような、どこか浮かれたみたいな気分と、また暑い季節かよ…、ってうんざりするような気分とが分かちがたく混ざりあっている。まあそれは毎年のことなんだけど、今回は、いままでみたいなだらだらした夏を過ごせるのはもう最後なのかもなー、なんてかんがえがそこに新たにつけ加えられているような気がして、ちょっと焦りみたいなものを感じなくもない。焦るっていうのはつまり、このままぐずぐずしてたら小学生と中学生のかてきょばっかりやってるうちに夏が終わっちゃうんじゃないか、っていうような、学生のうちになんかこうぱーっと夏っぽいことをしなくちゃいけないんじゃないかっていうような(って、何だろう、それは?)、少し追われるような気分になるのだ。

そういう気分に流されて、まあやっぱり夏だし、とか何とか言いつつ俺はたぶん海に行ったり旅行だってしたりするような気はしてるんだけど、ただ、なんていうか、この夏が来る!来てる!何やろう?何かやらなきゃ!って気分の期待値の高さと比べると、夏そのものってどうもその期待に応えられない感が強いような気が、もういまからしている。それは別に、今年に限ったことではないとおもうんだけど。夏って季節には、そういうわくわく気分をつい追いかけてしまうような、でもどこまで行ってもそれを期待してるときのテンションには追いつけないんだろうなっていうような、なんかそういう感じがあるのかなー、とか、そんなことを、図書館のテーブルに突っ伏してうつらうつらしながらおもっていた。まあ、もう夏なんだろう。

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